覚性律庵(大津市)概要: 寺尾山覚性律庵は滋賀県大津市仰木4丁目に境内を構えている天台宗安楽律法流の寺院です。覚性律庵の創建は享保元年(1716)、得善近住が草庵を結んだのが始まりと伝えられています。宝暦年間(1751〜1764年)に当時の住職である大為和尚と弟子達によって境内が整備され、昭和51年(1976)に光永澄道大阿闍梨によって再興されています。西国愛染十七霊場第9番札所(札所本尊:愛染明王・御詠歌:ありがたや 我が立つ杣の 寺尾山 みのりのそのに 有明けの月)。山号:寺尾山。宗派:天台宗安楽律法流。本尊:阿弥陀如来。
現在の覚性律庵本堂は南北朝時代に奈良の薬師寺の摩利支天堂として建てられたもので、明治31年(1898)に大磯城山荘に移し、昭和54年(1979)に現在地に移されました。本堂は大雄殿と呼ばれ、木造平屋建て、入母屋、本瓦葺き、平入、桁行3間、張間3間、正面1間向拝付き、外壁は真壁造白漆喰仕上げ、内部には本尊である阿弥陀如来像が安置されています(大磯城山荘は神奈川県中郡大磯町国府本郷に位置する三井財閥の別荘)。覚性律庵愛染堂(法雲堂)も城山荘から移築されたもので、木造平屋建て、宝形造、本瓦葺き、桁行2間、張間2間、外壁は真壁造白漆喰仕上げ、内部には愛染明王像安置、奈良の薬師寺や京都の東福寺の古材が使われています。
|