小野神社(大津市)概要: 小野神社は滋賀県大津市小野に鎮座している神社です。小野神社の創建は推古天皇の御代(592〜628年)、小野妹子が小野一族の祖とされる天足彦国押人命と米餅搗大使主命の分霊を勧請したのが始まりと伝えられています。続日本後記には小野一族が当社に集まり氏神を祀ったことが記され、承和3年(826)5月には従五位下、三代実録によると貞観4年(862)には従四位下を賜り、延長5年(927)に編纂された延喜式神名帳には名神大社との記載されています。明治時代以降は日吉神社と並ぶ官弊大社として広く信仰されました。
戦国時代の元亀年間(1570〜1573年)の兵火により社殿が焼失し、その後も社領が安堵されなかった事から大きく衰退しました。明治時代初頭に発令された神仏分離令により仏式が廃され、明治24年(1891)に郷社に列し、大正15年(1926)に神饌幣帛供進社に指定されています。
小野神社の境内社である小野篁神社本殿は暦応2年(1339)、当時の領主佐々木(六角)氏頼が造営したもので三間社切妻造、平入、桧皮葺、桁行3間、梁間2間、向拝1間付、室町時代初期(南北朝時代)に建てられた神社本殿建築だけでなく地方色も色濃く残る大変貴重な存在で明治40年(1907)に国指定重要文化財に指定されています(飛地境内社である小野道風神社も同様に国指定重要文化財)。又、境内には小野一族で小野篁の孫とされる小野小町(平安時代前期の女流歌人・六歌仙・三十六歌仙の歌人)の供養塔が建立されています。祭神:天足彦国押人命、米餅搗大使主命。
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