大練寺(大津市)概要: 泉涌山大練寺は滋賀県大津市三井寺町9丁目に境内を構えている曹洞宗の寺院です。大練寺の創建は平安時代の貞観18年(876)、円海和尚が開いたのが始まりと伝えられています。当初は天台宗の寺院でしたが衰退の後、慶長年間(1596〜1615年)に再興され曹洞宗に改宗しています。境内には天智天皇が大津京に在した際、着衣した御衣を練るに使用した井戸跡が残り、「練貫の井」として大津の三名水(三井寺の閼加井・逢坂関の走り井・練貫井)に数えられていました。豊臣秀吉が茶を点てる際や、周辺住民の飲料水や生活水にも利用されていましたが、明治19年(1886)に行われた琵琶湖湖水の開削した事で水脈に影響が出た為、明治20年(1887)に井戸は涸れています。
大練寺の寺宝である絹本著色十六羅漢像は鎌倉時代に製作されたもので12幅(当初は十六羅漢がそれぞれ描かれていた為16幅あったと推定されています。)が大変貴重な事から国指定重要文化財に指定されています。大練寺山門は切妻、本瓦葺き、一間一戸、薬医門。本堂は木造平屋建て、入母屋、桟瓦葺き、平入、桁行7間、外壁は真壁造り白漆喰仕上げ、中央には「泉涌山」の山号額が掲げられています。山号:泉涌山。宗派:曹洞宗。本尊:釈迦如来。
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