津野神社(高島市)概要: 津野神社は滋賀県高島市今津町北仰に鎮座している神社です。津野神社の創建年は不詳ですが伝承によると景行天皇の御代(71〜130年)に当地の領主だった紀角宿禰(武内宿禰の子)が死んだ後に角山に葬られ、6代後裔の角臣来子宿禰が御霊を祀るようになったのが始まりと伝えられています。延長5年(927)に編纂された延喜式神名帳には式内社として記載され当時は角氏の領した川上荘22ヶ村の総社として広く信仰されました。治暦年間(1065〜1068年)に川上郷が平等院の庄園になると川上庄の総社となりました。元亀3年(1572)、織田信澄の兵火により多くの社殿、社宝、記録などが焼失し衰微しましたが元禄2年(1689)に拝殿が再建され、宝永元年(1704)に本殿が再建されました(現在の本殿は嘉永7年:1854年、拝殿は文政7年:1824年の再建)。元禄11年(1698)に堀田正高が入封し堅田藩が立藩すると、歴代堀田氏が崇敬庇護し毎年献供が行われています。明治時代初頭に発令された神仏分離令を経て明治9年(1876)に村社、明治14年(1881)に郷社に列しています。
津野神社拝殿は文政7年(1824)に造営されたもので、木造平屋建て、入母屋、正面千鳥破風、平入、桁行2間、張間2間、外壁は柱のみの吹き放し。本殿は嘉永7年(1854)に造営されたもので三間社入母屋造、銅板葺き、平入、正面1間向拝付き、外壁は真壁造板張り。祭神:角凝魂神、紀角宿禰命、武内宿禰命、孝元天皇。
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