青岸寺(米原宿)概要: 吸湖山青岸寺は滋賀県米原市米原に境内を構えている曹洞宗の寺院です。青岸寺の創建は延文年間(1356〜1360年)、当時の近江国守護職京極高氏が自ら法華経8巻を写経し奉納したのが始まりと伝えられています。以来、京極氏の祈願所として寺運も隆盛しますが永正年間(1504〜1521年)の兵火により多くの堂宇が焼失し一時衰退します。慶安3年(1650)、当時の彦根城の城主井伊直孝が大雲寺(彦根)の要津を招き再興し寺号を米原寺から青岸寺に改称しています。井伊直澄も青岸寺の整備に尽力し、延宝6年(1678)には玄宮園、楽々園を作庭した香取氏(彦根藩士)が青岸寺の作庭を手懸けています。庭園は本堂背後の山の傾斜を利用したもので補陀落山(観音菩薩の住処)を表現した名園とされ昭和9年(1934)に国指定名勝に指定されています。寺宝も多く永和2年(1376)に製作された木造聖観音菩薩座像が滋賀県指定、鎌倉時代に製作された木造十一面観音菩薩立像が米原市指定文化財にそれぞれ指定されています。近江湖北二十七名刹霊場27番札所。びわ湖百八霊場53番札所。山号:吸湖山。宗派:曹洞宗。本尊:聖観音菩薩。
青岸寺の文化財
・ 庭園-江戸時代前期,面積2717u-国指定庭園
・ 木造聖観音菩薩座像-永和2年,像高79.7p,檜材,寄木造-滋賀県指定文化財
・ 木造十一面観音菩薩立像-鎌倉時代,像高56p,一木造-米原市指定文化財
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