常楽寺(湖南市)概要: 阿星山常楽寺は滋賀県湖南市西寺6丁目に境内を構えている天台宗の寺院です。常楽寺の創建は不詳ですが聖武天皇の勅願で良弁によって開かれたのが始まりとされます。境内は紫香楽宮から北東に当たる為、その鬼門封じの為、多くの寺院が建てられました。平安時代には長寿寺と共に「阿星山五千坊」を形成し大きな影響力を持ちましたがその後衰微しました。
現在の常楽寺本堂は南北朝時代に建てられたもので、木造平屋建て、入母屋、檜皮葺、平入、桁行7間、梁間6間、外壁は真壁造白漆喰仕上げ、室町時代初期に建てられた寺院本堂建築の遺構として極めて貴重な事から昭和28年(1953)に国宝に指定されています。三重塔は応永7年(1400)に建てられたもので、三間三重塔婆、本瓦葺、高さ22.8m、室町時代の三重塔の遺構として極めて貴重な事から昭和28年(1953)に国宝に指定されています。
常楽寺は寺宝が多く絹本著色浄土曼荼羅図、絹本著色仏涅槃図、木造釈迦如来坐像、木造二十八部衆立像(28躯:一部盗難)、木造千手観音坐像、錫杖、金銅飲食器、銅飲食器、金銅火舎、石燈籠、常楽寺勧進状(3巻・附:銅仏餉器)が国指定重要文化財に指定されています。常楽寺は長寿寺、善水寺とともに湖南三山の1つに数えられています。近江西国三十三箇所観音霊場第一番札所。近江湖南二十七名刹霊場第15番札所。びわ湖百八霊場第95番札所。山号:阿星山。宗派:天台宗。本尊:千手観世音菩薩。
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