真如寺(多賀町)概要: 普光山真如寺は滋賀県犬上郡多賀町多賀に境内を構えている浄土宗の寺院です。真如寺の創建は室町時代末期の天正年間(1573〜1591年)に多賀大社の門前町に開かれたのが始まりとされます。明治時代初頭に発令された神仏分離令により多賀大社の別当寺院だった不動院が廃寺に追い込まれ、その時吹き荒れた廃仏毀釈運動により多くの仏像や仏具が無造作に廃棄されました。それを見かねた人達が廃寺を免れた真如寺にそれらを遷した為、現在でも寺院の規模以上に多数の仏像を所有しています。
真如寺本尊である木造阿弥陀如来坐像は元々は多賀大社の本地仏で不動院が管理していましたが上記の理由で当寺に移されたもので、平安時代制作、像高140.9cm、檜材、一木割矧造、大変貴重な事から大正15年(1926)に国指定重要文化財に指定されています。寺宝である阿弥陀三尊懸仏は鎌倉時代の正安元年(1299)に製作されたもので径61.6cm、阿弥陀如来像:像高23cm、観音菩薩像:像高14.5cm、勢至菩薩像:像高14.5cm、制作年代が明確で意匠的にも優れている事から平成5年(1993)に多賀町指定文化財に指定されています。
真如寺山門は切妻、桟瓦葺き、一間一戸、薬医門、木部朱塗り。本堂は木造平屋建て、入母屋、桟瓦葺き、平入、桁行7間、正面1間向拝付き、外壁は真壁造り白漆喰仕上げ。江戸時代中期の享保年間(1716〜1736年)に描かれた「地獄絵図」が有名。山号:普光山。宗派:浄土宗。本尊:阿弥陀如来。
【 参考:文献等 】
・ 現地案内板-多賀町教育委員会
|
|