春日神社(栗東市)概要: 春日神社は滋賀県栗東市荒張に鎮座している神社です。春日神社の創建は不詳ですが興福寺(奈良県奈良市登大路町)の伝燈大法師位願安が弘仁年間(810〜824年)に金勝寺の伽藍を造営している事から、同時期に興福寺の守護神である春日大社の分霊が勧請され金勝寺の別院狛坂寺の守護神、又は金勝寺の護法神として祀られたと推定されています。
興福寺に伝わる古文書には「狛坂春日社」と記載されている事から、古文書が成立した当時には既に鎮座していた事が窺えます。当初は金勝山の石臼谷に鎮座していましたが応永年間(1394〜1427年)に現在地に遷座したとされ荒張と井上の氏神として長く信仰され、江戸時代末期頃から荒張地区のみの氏神となりました。近くに鎮座する大野神社とは関係が深く現在は御旅所となっています。
春日神社神門(神社山門)は慶長18年(1612)に建てられたもので和様四脚門形式、切妻、檜皮葺、一間一戸、幅2.68m、奥行2.04m、高さ4.53m、板扉両開、両側には築地塀が接していた跡(貝形部材)、桃山文化を継承する江戸時代初期の神門建築として大変貴重な存在で明治37年(1904)に国指定重要文化財に指定されています。本殿は明和8年(1771)に再建されたもので、一間社流造、桧皮葺。拝殿は木造平屋建て、入母屋、銅板葺き、平入、桁行3間、張間2間、外壁は柱のみの吹き放し。祭神:春日神(経津主神、武甕槌神、天児屋根神、比売神)、例祭:5月5日。
【 参考:文献等 】
・ 現地案内板-滋賀県教育委員会
|
|