天主台跡(安土城)概要: 天主閣は5層7階(地上6階、地下1階)の壮大の建物で日本初の本格的天守建築と言われています。入母屋、本瓦葺(一部金箔貼)の望楼型天守閣で不等辺7角形の天主台に建っている為、平面は歪で特に1層目と2層目は隅部を調整し、屋根も千鳥破風や唐破風を用いながら、緻密に計算され、極めて印象的、象徴的な外観になっています。特に5階、6階部分は8角形の平面で周囲を高欄で廻し、柱を朱色に染め、屋根は中国風の反りが大きい独特の意匠になっています。最上階はフロイスの日本史によると、「最上層は全て金色になっていて、屋根は堅牢で華美な瓦で覆われている。」とあります。発掘調査でも多数の金箔瓦や金箔を貼った鯱が出土していています。棟梁は岡部又右衛門でその手腕からわずか3年で天主が完成しましたが、天正10年(1582)の本能寺の変後に何者かに火をかけられ炎上し、その後再建されることはありませんでした。
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