西行水(醒井宿)概要: 伝承によると西行法師がこの地を訪れた際、 茶屋で一服茶を飲み立ち去りました。西行に淡い恋心を抱いた茶屋の娘が西行の飲み残した茶を飲み干すと、奇異な事に突如して妊娠し、男の子を授かりました。再び西行が訪れた際、事の詳細を娘が話すと、西行は「もしわが子供であるなら元の泡に返りなさい」と念じ「水上は 清き流れの醒井に 浮世の垢をすすぎてやみん」と詠うと、男の子は姿形が無くなり泡となって消えてしまいました。西行は自らの子供と確信し五輪塔を建立すると「泡子墓 一煎一服一期終 即今端的雲脚泡」と刻んだと伝えられています。古くから信仰の対象になっていたようで、西行水の廻りには大小様々な五輪塔の他、宝篋印塔や石仏、石碑、小祠などが建立されていて篤く祀られているのが分かります。
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