延命地蔵尊(醒井宿)概要: 延命地蔵尊の創建は弘仁8年(817)、大旱魃があった際、 伝教大師最澄が比叡山延暦寺の根本中堂で雨乞いの祈祷を行ったところ、霊夢に薬師如来が立ち、「醒井に霊泉が湧き出す地がある。」との御告げがありました。最澄がこの地を訪れると、地蔵尊の化身と思われる1人の老人に会い「この地に地蔵尊像を安置し祀れば念願成就するだろう。」と告げ姿を消しました。最澄は早速自ら地蔵尊座像を彫り込み安置すると、三日間雨が降り続き、多くの人達が救われたと伝えられています。当初は居醒の清水の中に安置されていましたが、慶長13年(1608)当時の大垣城(岐阜県大垣市)の城主石川家成が帰依し御堂を造営し改めて地蔵尊像を安置しています。醒井石造地蔵菩薩坐像は鎌倉時代後期に製作されたもので総高270cm、像高234cm、大型丸彫り地蔵尊像は全国的にも例が少なく滋賀県唯一として貴重なことから平成9年(1997)5月30日に米原市指定文化財に指定されています。
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