東塔・根本中堂(比叡山延暦寺)概要: 根本中堂の創建は延暦7年(788)、伝教大師最澄が比叡山の総本堂として建立したのが始まりと伝えられています。現在の建物は元亀2年(1571)の織田信長(安土城の城主)の比叡山焼き討ちの兵火で焼失後の寛永19年(1642)に江戸幕府3代将軍徳川家光が再建したもので入母屋、銅瓦棒葺、一重、桁行11間、梁間6間、内部は天台宗本堂建築の特徴である外陣より内陣が低い位置に設けられ宮殿には最澄が自ら彫り込んだと伝わる本尊薬師如来像をはじめ日光菩薩像、月光菩薩像、十二神将像などが安置されています。外部には栩葺の回廊を3方に回し、入口は唐破風を設え、極彩色豊かな色彩や精緻な彫刻、格天井などが施されています。根本中堂は江戸時代初期に建てられた天台宗本堂寺院の遺構として大変貴重な存在で国宝に指定されています。
|