馬宿平四郎(木之本宿:長浜市)概要: 木之本宿は室町時代から昭和初期 にかけて年に2度牛馬市が開かれ、20数軒の民家が宿として利用されていました。平四郎家でも古くから馬宿として多くの牛馬の取引し、特に戦国時代、山内一豊の妻千代が自らの工面した10両で平四郎家から名馬を買い付けた事が知られています。当時の一豊は身分も低くで名も知られていませんでしたが、名馬を操り常に戦に備えた事が評価され出世のきっかけを作ったとも云われています。建物は木造2階建、切妻、桟瓦葺、平入、2階正面両側には袖ウダツ、1階には下屋庇が設けられ良好な町並みを構成しています。木之本の牛馬市は江戸時代に彦根藩が庇護した事から隆盛し周辺住民だけでなく但馬国、丹波国、伊勢国、美濃国、越前国、若狭国など近隣の国々から牛馬が集まり往時には数百頭を数えたそうです。馬宿平四郎家住宅はその当時の遺構として貴重な存在です。現在は一般公開され、牛馬市に関する資料等が展示されています。
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