西光寺跡(鏡の宿)概要: 現在は廃寺となっている為、詳細は不詳。伝承では弘仁9年(818)最澄によって開かれたのが始まりと伝えられています。ある夜、最澄の霊夢に観音菩薩の化身が立ち、その御告げにより鏡山十二峰の一つ星ケ峰の麓に観音像を祀る御堂を建立したとされ嵯峨天皇の勅願寺として寺運が隆盛し最盛期には僧坊300を擁する大寺として大きな影響力があったそうです。境内の前には古代からの街道である東山道が通り、中世には将軍など身分の高い人物の宿舎としても利用され、元弘3年(1334)には足利尊氏が後醍醐天皇に恭順の意を示した場所とも云われています。元亀2年(1571)、織田信長の兵火により多くの堂宇が焼失し廃寺となり、唯一残された遺構である宝篋印塔が昭和35年(1960)に国指定重要文化財に指定されています。
|