湯谷神社(米原宿)概要: 湯谷神社の創建は不詳ですが、伝承によると出雲国出身と語る1人の旅人がこの地を訪れた際、霊地と悟り村人に穴を掘らせたところ霊泉が湧き出てきました。その霊泉に浸かると病気が平癒し、稲作も豊作になった為、村人は感謝し大己貴命の分霊を勧請し山谷の岩上に祠を造営しました。その後、霊泉は日本三名泉に数えられる有馬温泉に移ったとも云われ枯れてしまいましたが神社は村人達によって守られ続けられ、寿永2年(1183)にこの地が日吉大社の荘園となると山王権現社と呼ばれるようになります。中世に入り太尾山城が築かれると城主である米原氏の氏神、城の鎮守社として崇敬庇護され、社領の寄進や社殿の造営が行われ、江戸時代にも歴代彦根藩主から庇護され鰐口や手水鉢、御輿、狛犬などが奉納されています。現在の本殿は享保17年(1733)、彦根藩8代藩主井伊直惟の家臣藤原朝臣により再建されたもので流造、銅板葺。拝殿は天保4年(1834)に再建されたもので、入母屋、桟瓦葺、桁行3間。
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