樹下神社(守山市)概要: 樹下神社は滋賀県守山市今宿町に鎮座してる神社です。樹下神社の創建は延久3年(1071)に勧請されたのが始まりとされます。寛永年間(1624〜1645年)に社殿が再建、吉川の大洪水で大破し明治15年(1882)に現在地に遷座しています。当初は十禅師宮と称し神仏習合していましたが明治時代初頭に発令された神仏分離令により仏式が廃され樹下神社に社号を改称しています。日吉大社(大津市坂本)に鎮座する樹下神社は本社にあたり、祭神である稲田姫命を祭っています。
樹下神社境内に安置されている安産石は伝承によると延喜元年(902)、菅原道真が政争に敗れ大宰府に左遷された際、家族も連座し信州に流される途中、当地を訪れると息女の1人が急に産気付きます。村人達は篤く手当てしましたが、その甲斐もなくその息女は亡くなってしまいます。息女は死ぬ間際、看病してくれた村人に感謝し、今後、私と同じ様にならないにと平石に念を送り息を引き取りました。その後、妊婦がこの平石の下の砂を身に付けると不思議と安産になる事から信仰の対象となり何時しか安産石と呼ばれるようになったと伝えられています。
石造常夜灯は天保2年(1831)に豪商伊勢屋佐七が願主となり関係する多くの商人から浄財を集め建立したもので花崗岩製、高さ4.41m、守山市指定文化財、当初は「土橋」の橋詰にありましたが、明治時代初期の吉川の洪水際に現在地に移されています。境内にはその他に守山停車場線道(県道156号)道標などがあります。樹下神社本殿は一間社流造、檜皮葺。拝殿は入母屋、桟瓦葺、妻入、桁行1.5間、梁間2間。祭神:櫛稲田媛命。
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