蓮生寺(守山市)概要: 都賀山蓮生寺は滋賀県守山市三宅町に境内を構えている浄土真宗大谷派の寺院です。蓮生寺の創建は不詳ですが奈良時代初期い開かれたのが始まりと伝えられています。当初は都賀山霊泉院湯生寺と称していましたが比叡山延暦寺(滋賀県大津市坂本)に属した事で天台宗に改宗し寺号を長楽寺に改めました。室町時代の寛正年間(1460〜1466年)に当時の住職了西(三品源太郎宗長)が蓮如上人に帰依して一向宗に改宗、寺運も隆盛し当地域の一向宗信徒の信仰の中心となり寺号も蓮生寺に改めています。戦国時代に入ると一向宗徒の拠点として境内が城塞化し三宅城と呼ばれる金森城(善立寺)の支城のようになり織田信長の軍勢とも戦っています。
蓮生寺本堂は元和元年(1615)に阿弥陀堂として再建されたもので木造平屋建て、入母屋、本瓦葺、平入、桁行7間(16.9m)、梁間5間(17.0m)、三方広縁付き、外壁は真壁造白漆喰仕上げ、江戸時代初期に建てられた大型真宗本堂建築の遺構として貴重なことから昭和59年(1984)に滋賀県指定文化財に指定されています。山門は切妻、本瓦葺き、一間一戸、薬医門形式。
蓮生寺の寺宝である薬師如来仏頭は藤原時代に製作されたもので仏頭部44.6cm、総高1.33cm、檜材、一木造、保存状態が良く意匠に優れ大変貴重な事から明治42年(1909)に国指定重要文化財に指定されています。紙本墨書称讃浄土仏摂受経は奈良時代の天平宝字7年(763)に中将姫が当麻寺(奈良県葛城市當麻)で書写したものと伝わるもので、貴重な事から平成11年(1999)に滋賀県指定文化財に指定されています。境内一帯は当時の土塁などが残り三宅城跡として守山市指定史跡に指定されています。山号:都賀山。宗派:浄土真宗大谷派。本尊:阿弥陀如来。
【 参考:文献等 】
・ 現地案内板-滋賀県教育委員会
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