東南寺(安土町)概要: 仏立山東南寺は滋賀県近江八幡市安土町下豊浦に境内を構えている天台宗の寺院です。東南寺の創建は不詳ですが、戦国時代の元亀年間(1570〜1573年)に発生した争乱の兵火により大きな被害を受け、慈眼大師天海大僧正により再興開山したのが始まりとされます。
天海大僧正は天台宗の高僧で、江戸幕府の重鎮だった事から篤い庇護を受けたと思われ比叡山延暦寺の直末寺に選定されると最盛期には末寺15ケ寺を擁するなど寺運も隆盛しました。桑実寺の塔頭である正覚院の仏像や寺宝を引き継いだ為、関係が深かった足利義晴や領主だった織田信長の古文書や地蔵菩薩像が残されています。
案内板によると「 東南寺には、桑実寺正覚院に宛てた織田信長や足利義晴等の文章をはじめ、屋根瓦に足利氏の家紋である「二両引」などが残されている。これは室町幕府第12代将軍義晴の仮幕府がおかれた正覚院が浄土宗に転宗し、現竜王町へ移設されたため東南寺が正覚院の寺務と寺格を引き継いだためで、天台宗中本山として勢威を誇った。重要文化財の地蔵菩薩はこの時正覚院から移されたものと考えられ、像高66.7センチメートルの小像であるが大像であるが大像の風格をうかがわせる量感を持ち穏やかな表情や肩の丸み、衣文の彫刻などから平安時代中期の作と考えられる。 安土町教育委員会 」とあります。山号:仏立山。宗派:天台宗。本尊:阿弥陀如来。
【 参考:文献等 】
・ 現地案内板-近江八幡市
・ 現地案内板-安土町教育委員会
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