光徳寺(大津市)概要: 朝陽山光徳寺は滋賀県大津市本堅田1丁目に境内を構えている浄土真宗大谷派の寺院です。光徳寺の創建は南北朝時代の康安元年(1361)に覚忍和尚により開かれたのが始まりと伝えられています。当初は天台宗の寺院でしたが、慶長5年(1600)に浄土宗に改宗しています。光徳寺山門は切妻、本瓦葺き(鯱付き)、一間一戸、薬医門形式。本堂は木造平屋建て、入母屋、桟瓦葺き、平入、桁行7間、正面1間向拝付き、外壁は真壁造白漆喰仕上げ。山号:朝陽山。宗派:浄土真宗大谷派。本尊:阿弥陀如来。
伝承によると室町時代に蓮如上人が三井寺に預けた親鸞聖人像の返却を求めたところ、仏の心を理解しない三井寺の僧は人間の生首と引き換えを条件としました。すると、蓮如上人に帰依していた堅田出身の漁師源兵衛が自分の首を差し出すように父親に介錯を頼み、父親も三井寺で息子の首で足りないのであれば是非私の首も撥ねてくださいと涙ながらに嘆願しました。三井寺の僧侶達はようやく自分達の愚挙に気づき、親鸞聖人像を蓮如上人に返却、源兵衛の首は光徳寺に送られ、蓮如上人も涙したと伝えられています。案内板によると「 蓮如の時代に、宗祖親鸞の真影を取り戻すために自らの首を差し出したという「堅田源兵衛」の物語が伝わっており、堂内には源兵衛の首が安置されているといわれています。」とあります。
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