三井寺(園城寺)概要: 長等山園城寺は滋賀県大津市園城寺町に境内を構えている 天台寺門宗(総本山)の寺院です。案内板によると「 三井寺は正式には園城寺と称し、創建以来千三百年の歴史と数々の史実や伝説に満ちあふれた巨刹である。平安時代には4箇大寺(東大寺・興福寺・延暦寺・園城寺)の一つに数えられ、現在も山岳寺院として長等山山腹に広大な境内地を有している。境内に散在する国宝や重文の建物をはじめ、諸堂宇の景観はさながら建築博物館の様を呈している。なかでも金堂(1599年建立)は桃山建築の粋をこらし、桧皮葺の入母屋造りがすばらしい。また、近江八景の一つ三井の晩鐘や、西国第十四番の霊場である三井寺観音堂などもよく知られ、多くの参詣者で賑わっている。」とあります。
三井寺の創建は持統天皇元年(687)、大友与多王(弘文天皇の皇子)が自らの宅邸内に氏寺として建立し「園城寺」の勅額を賜ったのが始まりと伝えられています。その後衰退しましたが、天安2年(858)、円珍(天台宗5世)が唐から帰朝後に再興し境内を整備、比叡山延暦寺の別院としました。長暦年間(1037〜1040年)、天台宗28世の座を巡り円珍派(園城寺)と円仁派(比叡山延暦寺)との争いが始まり、以後何度も騒乱が起きています。
園城寺は特に源氏や為政者が帰依し、源頼朝や足利尊氏、北政所、徳川家などから寺領の寄進や堂宇の造営が行われ、最盛期には長等山一帯に850余に及ぶ堂宇が建ち並んでいたと云われています。又、境内には天智天皇・天武天皇・持統天皇の産湯に使用された湧水があることから「御井の寺」と呼ばれるようになり現在では三井寺と称することのほうが一般的になりました。山号:長等山。宗派:天台寺門宗。本尊:弥勒菩薩。
|