毘沙門堂(三井寺:園城寺)概要: 毘沙門堂は元和2年(1616)に三井寺五別所(微妙寺、水観寺、近松寺、尾蔵寺、常在寺)、三井寺三別所(微妙寺、尾蔵寺、近松寺)の1つ尾蔵寺(10世紀末、慶祚により開山、現在廃寺)の境内にあった南勝坊に建てられたもので、明治42年(1909)に三井寺の山内の南院円宗谷の上三尾社近くに移され、さらに昭和31年(1956)に観音堂北側の山腹の現在地に移されました。毘沙門堂は木造平屋建て、宝形造、檜皮葺、桁行1間(2.88m)、梁間2間(2.88m)、外壁は真壁造、下部が朱塗り、上部が極彩色で彩られ、彫刻や組物など桃山時代の特徴が見られ、内部には仏壇上厨子が設置され木造毘沙門天像が安置されています。毘沙門堂は江戸時代初期に建てられた寺院建築の遺構として大変貴重な事から昭和27年(1952)に国指定重要文化財に指定されています。
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