生源寺(大津市坂本)概要: 比叡山生源寺は滋賀県大津市坂本6丁目に境内を構えている天台宗の寺院です。生源寺の創建は延暦年間(782〜806年)、伝教大師最澄が開いたのが始まりと伝えられています。境内は最澄の父親である三津首百枝の居館跡とされ隅にある古井戸は最澄の産湯井とされ信仰の対象になっています。その後も比叡山延暦寺中興の祖とされる最澄の生誕地として神聖視され寺運も隆盛しました。
現在はありませんが、かつて鐘楼に吊り下げられた梵鐘は元亀2年(1571)に日吉大社を参拝した住民が偶々、織田信長の軍勢を発見し、山頂の比叡山延暦寺に危機を知らせる為、激しく打ち叩き続けた事からヒビが入ったと伝えられています。
毎年8月18日が最澄の誕生日として誕生会が行われています。境内にあるイチョウの大木は推定樹齢300年、樹高20.1m、幹周3.4m、貴重な事から昭和52年(1977)に大津市保護樹木に指定されています。寺宝である山王本地仏像図は鎌倉時代に制作され、日吉大社の上七社の本地仏を中心とした神道曼荼羅を描いたもので、貴重な事から大津市指定文化財に指定されています。
生源寺本堂は宝永7年(1710)に改築されたもので、木造平屋建て、入母屋、銅板葺き、平入、桁行9間、正面1間唐破風向拝付き、外壁は真壁造り白漆喰仕上げ。近江西国霊場33ヶ所第6番札所。びわ湖108霊場第8番札所(札所本尊:十一面観世音菩薩・御詠歌:あふぐなり うしろはひえの やまたかく まへにはうみの ふかきちかひを)。山号:比叡山。宗派:天台宗。本尊:十一面観世音菩薩。
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