大泉寺(高島市)概要: 結縁山大泉寺は滋賀県高島市新旭町饗庭に境内を構えている天台宗の寺院です。大泉寺の創建は平安時代の康保2年(965)、当時の右大臣藤原師輔の庇護の下、良源(慈恵大師)によって開かれたのが始まりとされ、村上天皇(第62代天皇・在位:天慶9年946年〜康保4年967年)からは寺領八百石が寄進されています。
境内は良源の生誕地と伝わる場所で境内背後にある池は良源が誕生すると突然湧き上がり産湯として利用した事から「大師産湯池」と呼ばれています。元亀2年(1571)、織田信長の兵火により多くの堂宇、記録、寺宝などが焼失して一時荒廃しましたが、江戸時代に入り敦賀藩(鞠山藩)領になると藩主酒井家の祈願所として庇護し、元禄7年(1694)には初代藩主酒井忠稠により堂宇が再建され寺領200石が寄進されています。
大泉寺は比叡山延暦寺の末寺で本尊の如意輪観世音菩薩は良源が自ら彫り込んだものと伝えられています。大泉寺山門は切妻、瓦葺き、一間一戸、薬医門、左右袖壁付(向かって右側の袖壁には潜戸付)。本堂は木造平屋建て、入母屋、桟瓦葺き、平入、桁行2間、正面1間唐破風向拝付き、外壁は真壁造白漆喰仕上げ。山号:結縁山。宗派:天台宗。本尊:如意輪観世音菩薩。
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