瑞雪院(高島市)概要: 輝雲山瑞雪院は滋賀県高島市勝野に境内を構えている臨済宗の寺院です。瑞雪院の創建は不詳ですが大溝藩主分部家歴代菩提寺である円光寺の塔頭で瑞雪院殿(伊勢上野藩初代藩主分部光嘉の正室)の菩提寺として開かれました。当初は伊勢上野(三重県津市)にありましたが、元和5年(1619)に分部光信が大坂の陣の功により大溝城に移封になると円光寺と共に現在地に移っています。
境内背後の墓地には蝦夷地開発や樺太、国後島、択捉島の探検で大きな実績を残した近藤重蔵の墓があり高島市指定史跡に指定されています。重蔵は27歳で松前蝦夷地御用取扱に就任し択捉島に「大日本恵土呂府」の標識を立て「辺要分界図考」や「江州本草」を著すなど実績は誰もが認められるものでしたが文政10年(1827)長男富蔵が殺傷事件を起し連座し大溝藩に預かりの身となり獄中死しています。瑞雪院寺宝の梵鐘(高島市指定文化財)は分部光勝(分部光嘉の長子)の菩提寺である光勝寺(円光寺:塔頭桂芳院)が所有し、方広寺(京都府京都市東山区、豊臣秀吉が発願した大仏を安置する為に創建された寺院。)大仏殿の梵鐘の残りの銅で鋳造したものと伝えられるものでしたが光勝寺が廃寺となり瑞雪院に移されました。山号:輝雲山。宗派:臨済宗。本尊:薬師如来。
【 参考:文献等 】
・ 現地案内板
・ 現地案内板-高島町教育委員会
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