飯道寺(甲賀市)概要: 金奇山飯道寺は滋賀県甲賀市水口町三大寺に境内を構えている天台宗の寺院です。飯道寺の創建は不詳ですが伝承によると奈良時代に役行者によって開かれたのが始まりと伝えられています。その後一時衰微しましたが和銅7年(714)に安敬によって再興されました。古くから神仏習合し古代山岳信仰から発生したと思われる飯道神社の別当寺院として寺運も隆盛し最盛期には58坊を擁する大寺院となりました。
中世には飯道山修験僧が盛んになると同時に武装化も進み飯道山全体が要塞化し飯道寺城などと称されました。戦国時代には織田信長に従い寺領が安堵されましたが江戸時代に入ると次第に衰微し明治時代初頭に発令された神仏分離令とその後に吹き荒れる廃仏毀釈運動により廃寺となります。明治25年(1892)、同じ村内で廃寺となった常福寺を本覚院が受継ぎ飯道寺と寺号を改称しました。山号:飯道寺。宗派:天台宗。本尊:不動明王。
飯道寺の文化財
・ 木造阿弥陀如来坐像-平安時代-檜材,寄木造,像高86p-国指定重要文化財
・ 木造十一面観音立像-平安時代-檜材,一木矧造,像高98p-国指定重要文化財
・ 木造地蔵菩薩立像-鎌倉時代-檜材、寄木造、像高97p-国指定重要文化財
・ 絹本著色両界曼荼羅図-室町時代-甲賀市指定文化財
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