水口岡山城(甲賀市)概要: 水口岡山城は滋賀県甲賀市水口町水口に位置する城郭です。水口岡山城は天正13年(1585)、羽柴秀吉が家臣である中村一氏に命じて築かれた中世の山城です。当時、大岡山の山頂には大岡寺がありましたが、水口の地は交通の要衝で軍事的拠点として重要視され、大岡寺は地頭に移され一大要塞が築かれました。
現在は一部しか見られないものの大規模な石垣によって構成され本丸には天守閣が設けられていました。山頂部には本丸の他、二ノ丸、三ノ丸があり山麓には家臣の屋敷が建ち並び、それを囲うように外堀が配置されました。天正18年(1590)には増田長盛、文禄4年(1595)には長束正家が城主となり秀吉の家臣団の中でも重要人物が配され、二人とも五奉行の任にもあたっています。
慶長5年(1600)、関が原の戦いで長束正家が西軍に付いた為、池田長吉から攻められ水口岡山城は落城、その後廃城となり、寛永11年(1634)に水口城が築かれた際、石垣などが転用されました。水口岡山城は中世の山城として貴重で、歴史上も大変貴重な事から平成28年(2016)に国指定史跡に指定されています。
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