岡田彌三右衛門邸(近江八幡市)概要: 岡田家は古くから豪商として知られ、特に北海道の開発に尽力し、漁場の開発や炭鉱、農場、道路の開削工事、登別温泉の発見など多岐にわたり大正7年(1918)には功労者として追彰状が贈られています。岡田家は元々武士だった家柄、主家の没落と共に商家に転じ、当初は安土城の城下で店を構えていましたが、織田家の没落に伴い安土城が廃城となり、天正14年(1586)に豊臣秀次が八幡城を築城した際に当地に移りました。
初代岡田彌三右衛門は行商により奥州に販路を広げ慶長19年(1614)、24歳で蝦夷地に進出、松前城(北海道松前郡松前町)の城下町に支店を構え、松前藩の御用商人として大きく活躍しました。特に北前船で蝦夷地の特産物や日本海の海産物を京都や大坂に下ろし大きな富をえ、7代目からは岡田八十次家を名乗るようになっています。現在の建物は木造2階建、切妻、平入、桟瓦葺、正面1階は前面格子戸で下屋庇が下げられ、2階は真壁造りで白漆喰仕上げになっています。
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