長松院(彦根市)概要: 萬年山長松院は滋賀県彦根市中央町に境内を構えている曹洞宗の寺院です。長松院の創建は慶長9年(1604)に彦根藩藩祖井伊直政の菩提を弔う為に開かれたのが始まりとされ、境内には慶長7年(1602)に死去した直政(享年42歳)が荼毘に付された場所に供養塔が建立されています。
井伊直政は徳川家康の側近で徳川四天王にも数えられ、要所である佐和山城に配されていましたが、慶長5年(1600)に行われた関ヶ原の戦いでの鉄砲傷が破傷風となり死因になったとされます。佐和山城の前城主は関ヶ原の戦いで西軍を指導した石田三成だった事から、三成の祟りとも噂され、佐和山城を廃城として新たに彦根城の築城が計画されました。
長松院の住職は格式が高く、彦根城の登城が許され本堂には朱塗りの籠が残されています。山門は入母屋、桟瓦葺、三間一戸、2重楼門、外壁は真壁造白漆喰仕上げ、花頭窓付、上層部四周高欄付き、正面中央には「萬年山」の山号額が掲げられています。本堂は木造平屋建て、入母屋、桟瓦葺、平入、外壁は真壁造り白漆喰仕上げ、腰壁は下見板張り縦押縁押え。山号:萬年山。宗派:曹洞宗。本尊:釈迦牟尼仏。
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