篠津神社(大津市)概要: 篠津神社は滋賀県大津市中庄1丁目に鎮座している神社です。篠津神社の創建は不詳ですが古くから膳所中庄の産土神として信仰され、最古の軒札には康正2年(1456)の年号が記載されていることから少なくと室町時代中期以前から鎮座していたと思われます。
常尊法親王(大津円満院門跡)や覚淳法親王、有栖川家などが崇敬庇護し、江戸時代には歴代膳所藩主から社領22石が安堵されていました。
現在の篠津神社本殿は万治4年(1661)に当時の膳所藩主本多俊次が再建したもので入母屋、銅板葺、平入、桁行2間、梁間2間、拝殿は入母屋、桟瓦葺、妻入、桁行3間、梁間3間、外壁は柱のみの吹き放し、下がり壁は真壁造り白漆喰仕上げ。
中門は唐破風屋根、銅板葺、一間一戸。古くから神仏習合し、祭神として素盞嗚命が祀られていた事から大梵天王や天王社、天王宮、牛頭天王社などと称されてきましたが、明治時代初頭に発令された神仏分離令により仏式が廃され現在の社号である篠津神社に改め、村社に列し大正元年(1912)に県社に昇格しています。
篠津神社表門は慶長年間(1596〜1615年)に膳所城の北大手門として建てられたもので明治3年(1870)に膳所城が廃城になると篠津神社の境内に移され、明治5年(1872)に表門として修築されています。
形式は控柱まで切妻屋根を設けた高麗門、本瓦葺、内開き、竪格子、腰部横板張り、脇門付、藩主である本多家の家紋である立葵紋が掲げられたもので、江戸時代初期の城門建築として貴重な事から大正13年(1924)に国指定重要文化財に指定されています。祭神:素盞嗚命。
高麗門を簡単に説明した動画
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