縁心寺(大津市)概要: 梅香山縁心寺は滋賀県大津市丸の内町一丁目に境内を構えている浄土宗の寺院です。縁心寺の創建は慶長6年(1601)、膳所城の初代城主戸田一西が開いたのが始まりと伝えられています。当初は円通寺と称し戸田家の菩提寺で、慶長9年(1604)に一西が死去すると当寺に葬られています。元和2年(1616)、跡を継いだ2代藩主戸田氏鉄が摂津尼崎藩(5万石)へ移封になると円通寺も尼崎(兵庫県尼崎市)に移り、元和3年(1617)に西尾藩(愛知県西尾市)から膳所藩に移封された本多康俊が円通寺の境内を利用し本多家の菩提寺縁心寺を改めて開いています。
縁心寺の創建は慶長7年(1602)、本多康俊が実親(康俊は本多忠次の養子となった。)である酒井忠次の追善供養の為に源蓮社洪誉を招いて西尾(愛知県西尾市)で開いたもので康俊の膳所移封に伴い現在地に境内を移しました。寺号は忠次の戒名である「先求院天誉高月縁心居士」、山号は康俊の戒名「梅香院殿輝厳縁崇大居士」に因むもので、藩主本多家の菩提寺として膳所藩は篤く庇護し寺運も隆盛しました。当時、周辺には瓦葺の屋根を持つ建物がなく、当寺のみが藩主の菩提寺として瓦の屋根を持ち、瓦寺などと呼ばれていたようです。現在は境内も小規模ですが本多家歴代藩主や戸田一西、膳所城事件で切腹になった保田信解や槙島光明などの墓があり歴史の一端を感じることが出来ます。縁心寺山門は切妻、本瓦葺き、一間一戸、薬医門。本堂は木造平屋建て、寄棟、桟瓦葺き、平入、外壁は真壁造り白漆喰仕上げ。山号:梅香山。宗派:浄土宗。本尊:阿弥陀如来。
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