源昌寺(長浜市)概要: 源昌寺は長浜市余呉町上丹生に境内を構えている曹洞宗の寺院です。源昌寺の創建は不詳。元々は真言宗の寺院でしたが、室町時代の永享年間(1429〜1441年)に曹洞宗に改宗しています。明治時代初頭に発令された神仏分離令とその後に吹き荒れた廃仏毀釈運動により周辺の寺院の多くが廃寺に追い込まれた為、それらの寺院(福泉寺・中林寺・上丹生薬師堂)から多くの仏像が集められています。伊香三十三所観音霊場第28番札所(札所本尊:聖観音菩薩※旧東岳山中林寺本尊)。宗派:曹洞宗。本尊:薬師如来立像。
木造薬師如来立像は建保3年(1215)に上丹生薬師堂(八幡神社の別当寺院長福寺)の本尊として製作されたもので、像高147.9cm、桧材、意匠に優れ保存状態も良く大変貴重な事から昭和34年(1959)に国指定重要文化財に指定されています。上丹生薬師堂の小厨子に安置されている木造薬師如来座像は建保3年(1215)に製作されたもので、像高76.5cm、貴重な事から昭和49年(1974)に滋賀県指定文化財に指定されています。
日光・月光菩薩立像は平安時代に制作されたもので、像高日光菩薩107.5cm、月光菩薩106.5cm、貴重な事から平成9年(1997)に長浜市指定文化財に指定されています。木造聖観音坐像は鎌倉時代に制作されたもので、貴重な事から平成24年(2012)に長浜市指定文化財に指定されています。
木造僧形坐像は鎌倉時代に制作されたもので、貴重な事から平成24年(2012)に長浜市指定文化財に指定されています。上丹生薬師堂は宝永5年(1708)に造営されたもので、木造平屋建て、切妻、桟瓦葺き、妻入、桁行7間、張間3間、外壁は真壁造り板張り、内部には一間入母屋造、こけら葺きの厨子、江戸時代中期の御堂建築の遺構として貴重な事から平成20年(2008)に滋賀県指定文化財に指定されています。
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