珀清寺(長浜市)概要: 瑠璃光山珀清寺は滋賀県長浜市瓜生町に境内を構えている浄土真宗大谷派の寺院です。珀清寺の創建は江戸時代初期の寛永5年(1628)、敬春が浄土真宗を篤く信仰し東本願寺13世宣如から寺号を下賜され開かれたのが始まりと伝えられています。元々は尾山村(現高月町)に境内を構えていましたが、明治14年(1881)に海北綱親の居館跡となる現在地に移りました。海北綱親は小谷城の城主浅井家の有力家臣で、軍奉行などの要職を歴任し「浅井三将」に数えられる程でしたが天正元年(1573)の織田信長の小谷城攻めの際に討死したとされます。残った一族は帰農し、その内の一人海北友松は安土桃山時代の絵師として名を馳せ海北派の始祖となっています。
珀清寺の寺宝である木造薬師如来像は平安時代後期に制作されたもので、像高151.9cm、彩色、彫眼、保存状態が良く意匠に優れ大変貴重な事から明治34年(1901)に国指定重要文化財に指定されています(薬師如来像は近隣にある日吉神社の境内にある珀清寺薬師堂に安置されています)。その他には室町時代に製作された日光・月光菩薩像像や海北友松直筆の屏風絵などが残されています。珀清寺本堂は木造平屋建て、入母屋、桟皮葺き、平入、桁行7間、正面1間向拝付き、外壁は真壁造り白漆喰仕上げ。山号:瑠璃光山。宗派:浄土真宗大谷派。本尊:阿弥陀如来。
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