辻家住宅(長浜市)概要: 辻家は近江源氏佐々木氏の後裔を自称する旧家で江戸時代に入ると庄屋を歴任し大和郡山藩の海津代官所に出仕、江戸時代後期には名字帯刀を許され5人扶持の格式を得ています。屋敷や建物も格式が高く主屋は文政8年(1825)に建てられたもので木造平屋建て、一部2階建、入母屋、茅葺、西面及び東面に桟瓦葺庇付、桁行21.4m、梁間10.5m、外壁は真壁造、白漆喰仕上げ、内部は向って右側1/3が土間、中央から左側2/3が居室(床)部で3室2列の6室で構成されています。表門は文化5年(1808)に建てられたもので長屋門形式、切妻、桟瓦葺、桁行15.3m、梁間3.8m、外壁は真壁造、白漆喰仕上げ、腰壁は下見板張り縦押縁押え。南倉は安永9年(1780)に建てられたもので土蔵2階建、切妻、桟瓦葺、桁行4.6m、梁間3.7m、外壁は白漆喰仕上げ、1階部は縦板張り。前倉は天保3年(1832)に建てられたもので土蔵造、切妻、桟瓦葺、桁行6.6m、梁間4.2m、外壁は白漆喰仕上げ、1階は下見板張り縦押縁押え。辻家住宅は江戸時代後期に建てられた豪農建築の遺構として大変貴重な存在で年代も明確で資料的な価値も高い事から主屋、表門、南倉、前倉の4棟が昭和43年(1968)に国指定重要文化財に指定されています。
長屋門を簡単に説明した動画
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