鶏足寺(長浜市)概要: 己高山鶏足寺は長浜市木之本町古橋に境内を構えている真言宗豊山派の寺院です。鶏足寺の創建は天平7年(735)、行基菩薩によって開かれたのが始まりと伝えられています。その後衰退しましたが延暦18年(799)に伝教大師最澄が再興すると寺運が隆盛し境内がある己高山(標高:923m)は天台宗の一大霊場として多くの寺院が集まり、その中でも己高山七大寺(己高山五箇寺とも)の1つに数えられました。
文永6年(1269)に慈猛和尚(下野国薬師寺の僧)が真言宗に改宗、中世は京極氏や浅井氏など歴代領主の祈願所として庇護され多くの僧兵を擁していました。江戸時代に入っも徳川家から寺領が安堵されていましたが、明治時代初頭に発令された神仏分離令と廃仏毀釈運動により急速に衰退し昭和8年(1933)の火災により事実上廃寺となります。
鶏足寺寺宝の多くは関係が深い戸岩寺の鎮守社であった与志漏神社の境内にある己高閣、世代閣に移されています。鶏足寺本堂は木造平屋建て、入母屋、鉄板葺き、平入、桁行3間、正面1間向拝付き。鶏足寺護摩堂は木造平屋建て、入母屋、鉄板葺き、平入、桁行2間。山号:己高山。宗派:真言宗豊山派。本尊:十一面観世音菩薩。
鶏足寺(旧飯福寺)の文化財
・ 木造十一面観音立像−平安時代−国指定重要文化財
・ 木造薬師如来立像−平安時代初期−国指定重要文化財
・ 木心乾漆十二神将立像(3躯)−平安時代初期−国指定重要文化財
・ 木造七仏薬師立像−滋賀県指定文化財
・ 木造菩薩立像(魚籃観音)−平安時代−滋賀県指定文化財
・ 木造十社権現像 −滋賀県指定文化財
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