下塩津神社(長浜市)概要: 下塩津神社は滋賀県伊香郡西浅井町集福寺に鎮座している神社です。下塩津神社の創建は応神天皇の御代(270〜310年)、塩土老命を勧請したのが始まりと伝えられています。伝承によると応神天皇に神託が下った為、塩土老翁の御霊を祭るように皇子(大鷦鷯命及び菟道稚郎子命)に命じ、皇子はさらに近江国の集福蘇翁に命じ現在地に社殿を設けて祭ったそうです。昌泰2年(899)、神宮寺である吉祥寺の社僧が熊野神社の祭神(伊邪那岐命・伊邪那美命)の分霊を勧請しています。延長5年(927)に編纂された延喜式神名帳に式内社(論社)として記載され、永享4年(1432)には従五位に列しています。
神仏習合時代は熊野三社権現と称していましたが、明治時代初頭に発令された神仏分離令により仏式が廃され、旧社号である下塩津神社に復し、明治9年(1876)に村社に列し、明治42年(1909)に神饌幣帛料供進社に指定されています。境内には古い五輪塔(石造宝塔:花崗岩製、高さ約220cm、伝 河野通治等の供養塔)が残されており神仏習合時代の名残が感じられます。
毎年8月16日に開催される例祭「花笠踊(ちゃんちゃこ踊)」は古式を伝える行事として貴重な事から昭和59年(1984)に滋賀県選択無形民俗文化財に選択されています。下塩津神社本殿は江戸時代中期の享保13年(1728)に造営されたもので、三間社流造、檜皮葺。拝殿は木造平屋建て、入母屋、鉄板葺き、平入、桁行2間、張間2間。祭神:塩土老命。配祀:伊邪那岐命、伊邪那美命。
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